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Summer Time Blues Ⅱ

Hell
Photo By S.Kato

絶望しないという勇気。


2012/08/16髑髏作戦決行。一週間前からfacebook上でGroupを作成し、お互い情報交換をし、万全の体勢でミッションに臨んだ。

facebook_dokuro

今回の作戦地域は、国際的にも名高い一大山岳観光地の裏側に位置する。安政の大地震によって、山々が崩落し、明治代から延々と砂防工事を行なっている現場でもある。そして、この地域は国策上の治山事業のおかげで、現在も人に知られることも無く、永年立入禁止である場所であるのだ。しかし、今を去ること14年前、自分と有志隊員により、警戒厳しいこの地域の数々の検問を突破、最後の秘境の山の幸を享受したのだった。周辺にあるカルデラ湖で、フロートチューブによる激釣を繰り返した。その後、調子に乗った我々の蛮行が災いし、この地の警戒度が高まり、24時間有人検問所の設置、ライブカメラ付き鉄城門の増設に至って、完膚無きまでに、外部の侵入を遮断するに至ったのであった。

そんな中、ある隊員より有力な情報が得られた。立ち入り禁止区域にある、M谷駐屯地からの避難路が新たに新設されたと。ルートはY谷左岸からM峠に向かう道だとも。しかも、2007年に実踏したブログ情報も有りと謂う。その避難路は当然、歩道である。我々は、その情報源を精査し、類似情報を集め再び吟味した。
その結果、作戦は実行と。

作戦当日、K隊員と私はT駅にて待ち合わせ、フロートチューブやテント等の装備の分配を行った。

start

釣具、フロートチューブ、キャンプ道具、登山グッツ。資本主義に毒された我々の装備は、肥大化の一途を遂げ、我々のザックは見る見る容積を増した。担いでみると、よろめく。現時点でも、真っ直ぐは歩けない。

華やかな行楽雰囲気の駅に向かうと、明らかに場違いの佇まい。ケーブルに乗るにしても、大荷物につき超過料金を取られる。

Cable

私が背負っているザックに括り付けてあるFTの足鰭を指さして、後ろに並んでいる餓鬼が呟いている。「お父さん、何で山行くのに足鰭いるのー?」父親「見ちゃダメ!」そんな会話を背後に聴く。高原バスを乗り継いで、一般登山客に紛れてM原で下車。

HighLand

M原にあるホテルから歩き出す。木道が整備された道をM峠まで、まるでピクニック。此処までは何の問題もなかった。此処で問題の避難路の入り口にたどり着く。「一般の方々は御遠慮ください」と。しかし、想定内なので、無視。ここから、暫くはマイルドな水平道。しかも、ちゃんと整備された道だ。事前に収集された情報では、M平まで1時間5分。まぁ、そんなもんだろうと思っていた。しかし、徐々に道は崩壊し、遂には藪と潅木に覆われ消滅。しかも、最も斜度がきつい辺りでだ。

map

正直、かなり狼狽した。おまけに、この急斜面を下降している内に、あろうことか両隊員の登山靴も崩壊してしまう。幸い、ウエイディングシューズがあったので、それに履き替えたが、元来重荷を背負って歩行する靴ではない。K隊員が斥候している間、待っていると自重と斜面のキツさで、「ズゥ、ズゥ~」と足場が滑っていく。荷物が軽ければ、「ぴょん!」と跳躍する場所も、足を乗せると「ズルッ!」と滑る。お互い、なんてトコもない場所で荷物に引っ張られ、何度となく滑落する。もはや、下降ではなく落下の状況を呈していた。下降し始めて、すでに4時間。両隊員に疲労が出始めた。草木に覆われ見えない足元。恐る恐る足を置くと、滑落を繰り返す。しかも、何処でコケても常に真っ逆さまに落下する場所ばかり。4時間下降した時点で、この垂直な壁をクソ荷物背負って戻ることは不可能だった。かと言って、目的地に到達出来る目算も低い。進退窮まってしまったのだ。

forest

もはや、我々の両膝は大笑いし、斜面の何処に足を置いても、ヘナヘナと屈折し、重力に従って谷に転げ落ちるだけだった。下りは楽だと謂う状況を絶していた。切れ立った斜面に接する度に、逡巡と休憩。段々無口になる両隊員。そんな中、K隊員が「Yさんのコメントが、こんなに心の支えになるとは思わなんだー。」と呟く。なんと、こんなロケーションでも、スマホでコミュニケーションできるのだ。K隊員は出発以来Y氏とfacebookでやり取りしていたのだ。私もiPhoneを取り出してfacebookにLogInしてみる。繋がった。限りなく人間の生存の可能性の低い場所から、エアコンの効いた快適な空間にいる文明人にコメントを送る。そして、帰ってくるコメントは「ガンバレ」という意。無機質だと思っていたネットワークコミュニケーションもこの時ばかりは、当に真実味があった。両隊員は、「生きて帰る」ことの必要性をこのやりとりで感じたのだ。

しかし、その後の旅程も困難を極め、M平から目的地であるT温泉跡地に向かう区間も、苦渋の下降であった。Y谷を渡渉して目的地に到達した時点で、6時間の山行であった。

disabled

Photo By S.Kato

夕暮れ近づく頃、到着した我々にもはや、生気は失われていた。標高600mを伴う下降は我々の魂すら昇華していたのだ。

しかし、到着した喜びは享受したい。ということで、酒盛り。貧相なフリーズ・ドライのアウトドア食をツマミに大いに痛飲。とは云うものの、帰りの退路のための情報収集は怠らなかった。

disables2

翌朝、退路を同定して、後は目的を完遂するだけの我々の朝は、朗らかだった。疲労を物ともせず8:00に起床し、ゆっくり朝食。FTを組み立ててD池に向かう。Y谷に架かる吊り橋を渡り到着。14年ぶりの威容と対面する。

hope

一応、FT初体験というK隊員のため、実演するべくFTに乗船する。久々の無重力感。昨日まで、剛力に荷物を支えた足がふわふわする。

sail

対岸まで行って、樹木の下でライズするヤツを一匹獲って帰還。

rainbow1

K隊員と交代して、待機。

dokuro

Photo By S.Kato

魚は初なのでみるみる内に釣れ続ける。

rainbow2

この池は、戦後まもなく放流された虹鱒が、自然繁殖しているのだ。
前回来た時と同様、岸寄りに居る居付きの鱒は雄が多く、沖よりでライズする鱒は雌が多かった。岸辺の鱒を掛けた後、背後に目を移すとライズがあり、その交互の循環を繰り返すことで激釣。ほぼワンキャスト・ワンフイッシュの状態。サイズは30cm~40cmであった。

fishing

そんな、快楽の循環を続けている最中、背後より人の気配。10人近い集団が到着。総員が身に着けているヘルメットに金○大学地球学部とある。その中の一人が、「あのー、何方からいらっしゃった方ですか?」と。質問の意味が分からず、曖昧な笑みを浮かべていると、「私達、水質調査で来ているのですが。」とのこと。正当な理由で立入禁止区域に来ている衆らと、まともに掛け合っても詮方無い。「ろーも、ろーも」と言って、一先ず退散。テン場に戻って彼らが調査を終えるまで、昼食を作って時間を潰す。
後半も釣れ続けたが、上空に邪悪な黒雲が現れたので撤退。あくまで慎重な隊員達。

前夜、飲み尽くしたため夕食のみの侘しい晩餐を過ごした後、翌日のハードな山行に備え早々に就寝。

翌朝、朝食抜きで撤収。打ち合わせた通り、Y谷沿いに下りT温泉付近でYトンネルにエスケープしショート・カットを実行。本道合流付近で検問所を通過する。

gate

この横断幕の意味は、なんとなく解る。確かにそれほど危険な地域なのだ。工事関係者が多数居らっしゃる中、相変わらず場違いな隊員たちは、其処を通過する。普通なら、立入禁止区域なので、苦言の一つでも喰らいそうなもんだが。でも、今Blogを書いていて、写真を見返すと、我々隊員に殆ど魂が宿っていない。度重なる苦行と強歩で実態が希薄になっていたのか。遭遇する彼らの、殆どに存在無視、スルーされ続けた。

事前に組み立てられた、タイムスケジュールの通り、17Kmの道程を一時間おきの休憩でO峠のバス停まで踏破。ほぼ往時と変わらない重量のクソ荷物を此処で開放。

arrival

普段は飲まない高カロリーなコカコーラやファンタを購入し、祝杯。予定通りにバスに乗り出発。しかし、暫くたってバス停車。

bear

熊の親子が、林道付近で捕食&停滞。眼前のバスを物ともせず、悠々と通過後やっとバスも発進。運転手さんの口ぶりでは良くあることみたいだ。
近接の鉄道駅に降ろしてもらい、車がある駅に向かう。

station

この間、漸く3Gに繋がったネッワークで各々近況をアップデート。
車に戻り、近隣の温泉に3日ぶりに入り、ビールを呑んで生還の祝杯をあげたのは言うまでもない。
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| Fishing | 10:30 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

本当にお疲れ様です!
あのFTはFTの中では軽量の方なのですがそれと釣具
・キャンプを担いで・・・大変でしたね^^;
お二人の体力を知っているので絶対真似したくありま
せんが♪ 羨ましいです^^

| まこぶー | 2012/08/20 17:29 | URI | ≫ EDIT

RE:本当にお疲れ様です!

FT有難う御座いました。自分の持っているタイヤチューブのものより、断然軽かったですよ。
とは言え、二人共今回の釣行で相当懲りたので、当分?無茶はしません。2次隊は無いので安心して下さい。

| サクラバ | 2012/08/20 17:47 | URI | ≫ EDIT

お疲れさまでした!

これだけの荷物を背負って、これだけの距離を踏破するというのは、想像を絶するハードさですね…

ブログ本文で拝見する以上は、実釣時間が短めだったようですが、充実感はそれ以上だったんではないでしょうか。

本当、お疲れさまでしたm(_ _)m

| 名古屋市 カワシマ | 2012/08/20 20:31 | URI | ≫ EDIT

とってもいい話ですね
ところで他の池にはいないいですか?

| m&M | 2012/08/20 20:52 | URI | ≫ EDIT

RE:お疲れさまでした!

当分、ザックは見たくない気分で....。
確かに、釣りはもうちょっと出来ました。
欲を言えば40overが取りたかった。
まぁ、生きて帰れてよかったです。

| サクラバ | 2012/08/21 08:22 | URI | ≫ EDIT

RE:とってもいい話ですね

周辺にカルデラ湖は幾つかありますが、いわなが居る池があるそうです。(行ったことないケド)
えっ!行くんですか?

| サクラバ | 2012/08/21 08:25 | URI | ≫ EDIT

いえ いきません
池とか苦手(怖い)なので

でも とてもイイとこなら 
釣抜きで、、、

| m&M | 2012/08/21 22:16 | URI | ≫ EDIT

RE:いえ いきません

あーよかった。
ゴルフはやりませんが、
池は苦手です。
釣り抜きなら、10月の連休に薬師沢小屋
なんて、ステキです。小屋前の黒部源流
にさす、いわなをボンヤリ眺めるのです。

| サクラバ | 2012/08/21 22:59 | URI | ≫ EDIT















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